80年代ラジオ回想・文化放送「ヤングタウンAM」

70年代から80年代前半にかけて、文化放送制作「ヤングタウンAM」*1という番組が放送されていた。
と言っても知らない人が多いと思う。なぜなら、「ヤングタウンAM」は、文化放送制作にもかかわらず、文化放送では放送されていなかったからである。
タイトルに”AM”とあるように、深夜放送の番組。生放送ではなくテープネットだった。
AMラジオ局のネットワークは、TBSラジオをキー局とするJRNと、ニッポン放送・文化放送をキー局とするNRNの2系列がある。
80年代、地方局の深夜番組は、0時台は文化放送の「青春キャンパス」(谷村新司)、1時からはニッポン放送の「オールナイトニッポン」、3時からはTBS「歌うヘッドライト」をネットする局が多かったが、「青春キャンパス」を早い時間に放送する一部の局は、文化放送制作の「ヤングタウンAM」を放送していた。
ヤングタウンAM」は、文化放送の若手アナウンサーが企画演出構成出演する、局アナ手作りの番組だった。
元文化放送アナである吉田照美が、新人アナ時代に担当していた。吉田はその後、当時の看板番組「セイ!ヤング」を担当して人気が出る。夜ワイド「吉田照美のてるてるワイド」で不動の人気を保ち、「吉田照美のふッかいあな」を経て昼ワイド「吉田照美のやる気MANMAN!」スタート、現在に至る。
今から22年前の1981年。私が「ヤングタウンAM」を聞き始めた頃、土曜日担当の吉田は既に降板していて、当時新人アナだった寺島尚正が担当していた。
当時のラインナップ。
月曜:扇一平<本名は「逸平」、現在は近藤真彦の車番組など担当>
火曜:小林寛子<”ぽん太”という名前で「ミスDJリクエストパレード」*2も担当>
水曜:梶原茂<局アナ時代。現在は「梶原しげる」。*3
木曜:矢野真紀子<結婚して退職>
金曜:竹内靖夫
土曜:寺島尚正
当時私は、「スターは君だ」(当時文化放送が主催していたタレントオーディション)というラジオネームを使い、主に土曜の寺島、金曜の竹内の日を中心に投稿しまくっていた。あまりハガキがこない番組だったのか、私の投稿は必ず読まれていた。
ヤングタウンAMは、午前0時から徳島・四国放送*4高知放送山陰放送、午前1時から山口放送の4局ネット*5だった。70年代は、もっとネット局が多かったらしい。番組に送られるハガキは、山口地区が圧倒的に多かった。当時の山口では、下関などを除き、オールナイトニッポンを聴けない地域だった、こともあるからだろうか。

*1:ヤンタンAM」とも言うが、毎日放送「MBSヤングタウン」-通称”ヤンタン”-と混同しないように、「ヤングタウンAM」と表記する

*2:川島なお美斉藤慶子長野智子千倉真理などを生んだ、その後の女子大生ブームの先駆け番組。毎日放送「ミスキャンパスDJ」など類似番組もあった

*3:当時「シーゲル梶原」名義で”イングリッシュ演歌”という、英語で演歌を歌うレコードを発売していた

*4:大阪在住の私は、いつも四国放送で聴いていた。

*5:のちに自社制作のローカル番組を終了させた青森放送が加わるが、青森では自社製作番組を望む声が多く、打ち切りになる

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