★「友達を金で買う時代がこの先も続くぞ」という記事を読んで悲しくなる

琉球新報「DDIが新会社設立 アステル沖縄PHS事業譲渡」という記事を読んで。
高齢者や障害者割引料金を、他社に先駆けて採用するなど個性的な通信会社だった、沖縄電力グループのアステル沖縄が、DDIポケット(来年2月からはウィルコム)と新会社を設立しPHS事業を譲渡、アステル沖縄は解散することに。全国各地のアステル会社が崩壊した今、一番いい形での”事業停止”だろうか。
私も1998年から2000年初頭まで、アステルのPHSを愛用していた。ちょうどケータイメールの主流が、PHSから携帯電話に移行しつつある頃。アステルはまだEメールに対応しておらず、最大半角20文字のメールに、どのように効率的にメッセージを入れるか毎日苦慮したものである。
当時は1通10円だったが、メールだけで月3万円ぐらいかかったこともあった。今、ケータイのパケット代が高い、なんて言うけれど、メールに関しては随分安くなったような気がする。しかし、基本料や通話料はまだまだ高い。
ケータイのせいで音楽業界やゲーム業界、出版業界は瀕死状態に陥っている、とよく言われるが、アサヒパソコン連載「小田嶋隆の価格ボム!」でおだじまん先生は「何であれ、コミュニケーションに関連する手段は、全面的かつ包括的に無料であらねばならない」という1989年の「世界ハッカー宣言」の言葉を引用する。通話料をゼロにしないと「友達を金で買う時代がこの先も続くぞ。」と。
貧乏人が、娯楽を我慢しなければならないのは致し方ない部分もあるが、コミュニケーションも我慢しなければならない、というのはつらい。ソフトバンクがケータイに参入した暁には、”通話料ゼロ”が実現しますように。

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