★映画感想「フラガール」

(この文は10月16日に記したものです)
●「フラガール」
10/14某シネコン 観客80人ほど。客層は老若男女さまざまだが、おばさんが多い。

テレ朝「虎の門」で井筒和幸監督も絶賛していた「フラガール」。“井筒組”から何人か参加している、ということもあるかもしれないが、監督の絶賛通り、いい作品だった。

福島・いわき市の温泉リゾート施設「常磐ハワイアンセンター」(現・スパリゾートハワイアンズ)の設立を描く物語。先行きが見えず、リストラが加速する常磐炭坑。

地域復興のために、会社はハワイアンセンター設立を画策。東京から元SKDのダンサー・平山まどか先生(松雪泰子)を迎え、踊りはド素人の炭坑の娘たち(蒼井優徳永えり山崎静代南海キャンディーズしずちゃん、ほか)にフラダンスを教えて、一流のダンサーに育てる。

オープンに向けて練習のさなか、フラガールの創立メンバーのひとりである早苗(徳永)の一家が常磐を離れ、北海道・夕張へ引っ越すことに。別れを惜しむメンバーとまどか先生。観客のおばさんたちも感動しすすり泣き。

借金取り(寺島進ら)に追われたまどか先生が、常磐から離れようと決意するシーン(結局離れなかったが)も泣ける。当初はハワイアンセンター設立に反対していた炭坑の住民たちが協力に転じるシーンも感動的だが、ぜひ映画館でどうぞ。

背表紙も付いた豪華なパンフレットに「女たちの“プロジェクトX”」という言葉。映画の中のセリフにも「女は強いなぁ」とあるが、過去に固執する男たちと、未来を見据える娘たちの対比が面白い。

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