★「あるある捏造問題報道」テレビ局が認めづらい部分

きょう発売「週刊朝日」の「『あるある大事典』本誌スクープ取材にビビって緊急会見!!それだけじゃない納豆ダイエットの大ウソ」。

20日の関西テレビの会見の模様を早くもリポート。会見で配られた”捏造要旨”や関テレ幹部の発言内容はどれも、週刊朝日が18日に送った質問状の内容に沿ったものだった。

しかし、一番問題なのは、関テレの会見では明かされなかった部分。
当日の放送内容はなかなか視聴者に明かされず、番組中盤まで見ないと「食べてやせる食材X」が納豆であることが分からなかったが、都内の大手スーパーには昨年暮れ、「『あるある大事典II』納豆特集の放映のご案内」というA41枚の文書が届いていた。

文書には「1日2パック食べる、朝晩食べる」など番組内容の詳細が綴られていて、仕入れ担当者はあわててチラシを差し替え、特売の予定だった納豆を定価に戻して儲けた。

文書の発信元を突き止めると、納豆食品メーカーを経由「全国納豆協同組合連合会」(本部・東京)だった。同会の広報担当は、文書を作成したのは自分で、情報は番組制作会社から詳しく教えてもらった、という。納豆業界は番組内容を知っていたのだ。

制作会社「日本テレワーク」は、2年前「教えて!ウルトラ実験隊」(テレビ東京)で、花粉症について内容を捏造し制作、番組は打ち切りになった前科があり「捏造映像のスペシャリスト」と、週刊朝日は主張する。

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番組内容は納豆業界や小売業界も事前に知っていた、とは、納豆生産会社やスーパーもグルだった、ということ。納豆の売り切れ店が続出し、おかめ納豆やミツカンなど大手が、一般紙におわび広告を出したのも想定済みだったのか。納豆業界から「あるある」に売りこんだ、という話も聞くと、納豆業界には全く同情できない。哀れなのは大手に振り回される中小企業か。

「朝ズバッ!」でみのもんたが「”おもいッきりテレビ”でこのような捏造は一切ない」と言っていたが、業界との癒着については言えないだろう。テレビで紹介される商品にはすべてウラがある、ということを前提として、視聴者はテレビを見なければならない。

「やじプラ」でデーブ・スペクターは、”あるある”のような番組は真剣に見るな、制作会社が悪い、と局側に立った意見を述べていたが、テレビばっかり見ていると思考停止になるぞ、ということか。

今週発売の週刊誌は、あるある批判の大合唱が予想されるが、週刊誌など雑誌も、広告まがいの記事が横行しているので、あまりエラそうなことは言えない。不祥事が起こった時にどう責任をとるか、も重要だが、まず不祥事にならないようにしてもらいたい、と思う。

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