★「批判的な記事を書くのなら資料は出せません」と言うTBS広報

18日付産経「【変】TBSの情報制限」という記事。
先月「亀田騒動」について、TBSの姿勢を批判した、産経文化面の「月間ワイドショー評」。
TBSに放送内容の確認を求めると「批判的な記事を書くのなら資料は出せません」「今後情報は出せない」と通告された。
ワイドショーではなく、ドラマの記事でも?「同じです。批判的な記事になると聞いて、ビデオの貸し出しをやめた例もあります」(TBS広報室)とのこと。

批判は受け入れないTBS。しかし、産経新聞の”親玉”である、フジテレビはずっと前から「情報制限」状態ですが(苦笑)。
最近、番組が「劣化版フジテレビ」になってしまったTBSだが、広報までフジのマネをしなくても。TBSという会社自体がダメになっている、という一端がうかがえる。

18日付スポニチ「TBS土曜8時枠に参加型ドラマ」という記事。
4月から、不振続きの土曜8時枠を、バラエティーからドラマに変更するTBS。「土曜8時にはプライドがあり“全員集合”のようなお化け番組を作りたいという野心がある。そのためには先駆的なことをやらなければいけない」と佐々木卓編成部長。企画やキャスティングを視聴者から募り「視聴者が見たいと思うキャスティングの妙などを参考にし、皆さんには一緒に作る楽しみや喜びを感じてほしい」とも。

編成部長の発言が、いかに視聴者の感覚とずれているか分かる内容。
視聴者が、番組をハードディスクレコーダーなどに録画し、日時に縛られず視聴する時代になっているというのに「土曜8時のプライド」なんていうのは時代錯誤。現場の制作スタッフも「全員集合の黄金時代を知らない世代」が占めているはずだが・・・。

番組を「リアルタイムで見る」視聴者は依然多いが、頻繁にチャンネルをザッピングしたり、「ながら視聴」が主体のはず。
録画した視聴者は必ず「CM飛ばし」をするので、テレビ局としてはリアルタイムでの視聴推奨だが、「録画して見る」視聴者のほうが、目的意識があって番組を見ている。数字に現れないCM効果もあると思う。

「視聴者参加型ドラマ」とは非現実的。「誰と誰は共演NG」「主演のバーター(=束)は誰と誰」「スポンサーNGの内容」を公表してくれるのなら面白いけど。誰が考えたのだろうか。

今季は「不振の秋ドラマ」といわれているが、視聴率一ケタを連発しているのは主にTBSで、「不振のTBSドラマ」と言ったほうが正しい。
俳優のキャスティングがどうの、というより企画や内容がダメ過ぎるから見てもらえないのである。「タレント潜在視聴率」なんてものは幻想。
「さんま×まさみ」や「由紀恵×ピン子」も、内容次第では化けたかもしれないのに。

前クールの「山田太郎ものがたり」で、ストーリーと全く関係ない「世界陸上」の番宣がドラマの中に出てくるなど、TBS社内での「スポーツ第一主義」が「ドラマ軽視」につながり、ドラマ制作自体が劣化しているのでは。
もっとも、フジでは、ドラマの中に露骨な番宣も多々あるが、特に気にならなかったりするのがフジのすごさ?

フジに追いつきたい気持ちも分かるが、結局「劣化版フジ」になっているTBS。「高視聴率=視聴者の信頼度」ではない。
視聴者の信頼を裏切る”オウムビデオ事件”で「ワイドショーをやめる」と宣言したにもかかわらず、喉もと過ぎれば・・・で復活。司会者も内容も問題だらけの「みのもんたの朝ズバッ!」が、TBSの「今」を象徴している。

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