★三才ブックス「ラジオマニア」というムックを読んで、過去を懐かしむ

ラジオマニアラジオ新番組速報版











8月3日発売の三才ムック「ラジオマニア」。
「巻頭インタビュー」に宮川賢赤坂泰彦が登場。今まで担当した番組の思い出や、今後のラジオのあり方について語っている。両氏のリスナーにとっては興味深い内容。

「ナイター中継の舞台裏」や「AFN(旧・FEN)に直撃訪問」などラジオの現場をリポート。「遠距離受信テクニック」「ベリカードコレクション」もあるが、本家「ラジオライフ」のようなマニア向けではなく、初心者向けの内容。

BCLラジオ名機カタログ」では、アナログ式BCLラジオ(遠距離受信用ラジオ)を紹介。誌面には、「ソニーのデジタル表示機初期型ICF-2101」というキャプションの写真が掲載されているが、「ICF-2001」の誤りでは。

1980年発売の「ICF-2001」は約5万円。大阪・日本橋のニノミヤムセン(「ジャンボニノミヤ」先代・林家小染のCMで知られる)当時中学生だった私にとっては高い買い物だった。周波数のデジタル表示が便利だったが、感度も音も悪かった。つい最近まで持っていたが、壊れたので捨てた。

後半は「全国ラジオ局完全データ」。各局のベリカード受信報告書を書くともらえるはがき大のカード)と、人気パーソナリティーのメッセージが掲載されている。

「『ラジオ番組表』って何?」と題したページでは、三才ブックスから春・秋の改編ごとに発行されるムック「ラジオ番組表」を紹介。
「意外に歴史があるって知ってた?…実は驚くべきことに、編集部でもはっきり認識していないのだが、月刊『ラジオライフ』の増刊というかたちで昭和58年に発行されたのが一番最初かと思われる(たぶん)。当初のタイトルは「ラジオ新番組速報版」。10年前にリニューアルされ「ラジオ番組表」となった。」
1983年春号(青地に噴水の表紙)と1989年夏号(表紙はウッチャンナンチャン)の写真が掲載されている。(※「一番最初」は重ね言葉。「一番初め」が正しい)

「ラジオ新番組速報版」が最初に発行されたのは、正しくは1982年(昭和57年)春。前年まで発行されていたラジオ情報誌「ランラジオ」(自由国民社。旧「深夜放送ファン」)が予告無しに休刊し、それを受け継ぐ形で刊行。「ランラジオ」は、局の番組表をもとに新たに表組みを作り掲載していたが、「ラジオ新番組速報版」は、局発行の番組表を縮小コピーでそのまま掲載。基本的に、広告主向けの表なので、スポンサー名や「Aタイム・Bタイム」(広告料金の時間帯)などの区分けもそのまま掲載。NHKの「ラジオ放送番組時刻表」は手書きだった。1982年4月当時、民放FM局は東京、愛知、大阪、愛媛、福岡の5局しかなかった。FM沖縄はまだAMの「極東放送」だった。

関東の夜ワイドは、TBSが「夜はともだち・松宮一彦・絶好調!」、文化放送が「吉田照美の夜はこれからてるてるワイド」、ニッポン放送は「くるくるダイヤル ザ・ゴリラ」(月〜木・塚たんくろう=塚越孝、金・林家こぶ平)。

関西は、KBSが「ハイヤングKYOTO」(日替わりでおすぎとピーコ、つボイノリオ島田紳助ほか)、MBSが「MBSヤングタウン」(日替わりで明石家さんま、原田伸郎、笑福亭鶴光谷村新司ほか)、ABCが「ABCヤングリクエスト」(日替わりで男性局アナと女性タレント。80年代初頭、ABCは女子アナを採用していなかった)、OBCは「OBCヤングラジオ」(マコト&スイッチョン=北野誠、角川加代子)。ラジオ関西は深夜に「真夜中ギンギラ大放送」(銀座三愛の一社提供)があり、東京・銀座にあったラジ関のスタジオから3時間生放送。KBSも昼ワイド「泰子の京都インTOKYO」(遠藤泰子、山崎弘士)は、京都ローカルだが、銀座から放送していた。この辺の懐かしい話は、また稿を改めて書きます。

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