★近鉄低迷のA級戦犯「志摩スペイン村」

週刊新潮。”大阪近鉄バファローズ”売却の原因は、大赤字を垂れ流す、近鉄グループのテーマパーク「志摩スペイン村」(三重県磯部町)である、という記事。
志摩スペイン村は、バブル崩壊後の1994年に開業。600億円を投じ、年間300万人の入場者を見込んでいたが、目標を達成できたのは2年目まで。以後は入場者が激減、2年前は150万人台に。記者が入場料を払って施設を覗いて見ると、土曜の午後なのに客はまばら、アトラクションも客が来た時だけ稼働させるという寂しさ。”フラメンコショー”も以前は生演奏だったのに現在はテープ演奏に。店員にも活気がなく、もう来たいとは思わない、と入場者の声。
志摩スペイン村低迷の原因は「アクセスの悪さが響いているんです」と志摩スペイン村総務部長。他の閉鎖したテーマパークのように、さっさと見切りをつければいいのでは、と思うが「元々スペイン村は、志摩地域の路線に集客するための近鉄のフラッグ的存在で、撤退するわけにはいかないのでは」と、リゾート施設に詳しい人の話。近鉄グループは、自ら抱える”爆弾”を処理できず、プロ野球チームという処分しやすい子会社にツケを負わせた、と記事は結ぶ。
志摩スペイン村は、名古屋からでも近鉄特急で2時間かかるのだが、名古屋から同じ時間をかけて行くなら、大阪ユニバーサルスタジオや、東京ディズニーリゾートに行くだろう。バブル期あたりから国内に増殖した他のテーマパークでも、園内に別荘地も抱える長崎ハウステンボスや、新たなスポンサーが見つかって復活した香川・レオマワールドのような例は希少で、ほとんどは閉鎖に追い込まれている。近鉄グループも、あやめ池遊園地など歴史ある施設や、近鉄劇場、近鉄百貨店東京店(吉祥寺)などを次々閉鎖しているのに、今後も好転が見込めない志摩スペイン村だけ残る、というのは納得できないような気がする。
志摩スペイン村http://www.parque-net.com/index0.html
1月23日の日記「あやめ池遊園地閉鎖」バファローズについても書いていました。http://d.hatena.ne.jp/tetsuto/20040123#p6

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